一緒に飲もう!一緒に食べよう!今日もデリシャスな一日に。
かき揚げそばがお好きな方、かき揚げがお好きな方、立ち食いそばが好きな方、絶対に行ってほしいお店!
説明せずとも、この写真を見れば今すぐにでも食べたくなるはず。
このお店の魅力についてはたくさんの方が発信されていますので、今日は、私とこのお店の思い出話をさせてください。
もう何度、こちらのお店でかき揚げそばを食べたことでしょう。初めてこのお店を訪れたのは20年近く前。そのもっともっと前から、このお店は営業しています。
よく土曜日の午後に行っていました。当時まだ、食べログやグーグルマップなど、食に関する口コミや情報サイトがそれほど多くなかった時代。そして今も昔も、お店のホームページはありません。お店側から発信されるSNSもありません。調べたところ、テレビなどのメディアに出た履歴もなさそう。にもかかわらず、検索すると、たくさんの写真、たくさんの口コミ、たくさんのブログがとめどなく出てきます。
このお店はまさに口コミで、そば好き、かき揚げ好き、立ち食いそば好きのファンがファンを呼び、お店のファンによって人気店に押し上げられたのだと思います。大人気店になった理由は、一度食べたら忘れられないから。ここでしか食べられないかき揚げ蕎麦があるから。
みなさんには、何年も、何十年も通っているお店がありますか?通うまではいかなくても、数年くらい時間が空いても、むかしから知っているお店って、良いですね。
初めてこのお店に来た当時の自分の年齢を計算して、その時どんな生活をしていたとか、どんな人が周りにいたかを思い出したり、良かったことも悪かったこともあったけど、お店に行くことによって、それらを思い出すのって、当時と変わらない店構え、周囲の風景、味やにおいや音が、そのままだからでしょうか。飲食店はその瞬間の食べる楽しみだけではなく、縁のあるお店とは、こうして、自分の人生の大切な思い出にもなるものですね。
さて、先述した通り、当時はインターネットで食に関する情報がまだまだ、発信されていなかった時代。私は、だれに教えてもらったわけでもなく、何かを見聞きしたわけでもなく、なんとなく、以前からよくお店の前を通っていたのでいつか行こう。と思っていた程度でした。
初めて訪れたのは20年近く前の、とある土曜日の午後、お昼の時間をとうに過ぎた時間帯でお客さんは私だけだったと記憶しています。
こんなに素晴らしいかき揚げそばが出てくるということも全く知らなかったのですが、その時はかき揚げそばが食べたかったので迷うことなくかき揚げそばを注文。そして早速びっくり。
注文するや否や、目の前でかき揚げを揚げ始めてくださいました。立ち食いそば=作り置きのてんぷら。というイメージがあった私は、この値段でできたてのかき揚げが食べらるのか!と心底驚いたのを覚えています。
今の時代は、事前にメニューや口コミをチェックして、事前情報や料理のビジュアルがインプットされた状態で、食べに行くことがほとんどになってしまいましたが、行くまで何が出てくるかわからないのも、それはそれで楽しみがあって良かったですよね。
ちなみに、ありがたいことに、ねぎ乗せ放題のサービスもあります。カウンターのところどころにこちらが置かれています。
ところで、このかき揚げを目の前で揚げてくださった方、おそらく、オーナーだと思うのですが、いつも伸びやかな抑揚のある声でお客さんを出迎えてくれたのですが、ある日、見かけなくなりました。
そのため、別の方がかき揚げを作るようになったのですが、かつてのようなかき揚げではなくなってしまいました。あのかき揚げは、あの人だから作れたんだろうな。と、寂しく思っていたのですが、それでも私は、応援の意味も込めてときどき訪れては、かき揚げそばを注文していました。
ですが、寂しく思っていたのもつかの間、行くたびに、オーナーのかき揚げに近づき、いつの間にか、名物かき揚げは復活し、そして、そのオーナーもお店に立たれるようになりました。先日私が訪れたときもいらっしゃいました。私のことは認識されていないと思いますが、私の方は、ひそかに、オーナーがお元気で、このお店のかき揚げがずっと受け継がれていくことを願っています。
さて、話を戻しますが、揚げ始めたかき揚げに、さらに目が釘付けになっていき、もうその時点で、かなり大きなかき揚げだと容易に想像ができました。待つこと数分。アツアツのかき揚げがドーンと乗った、今まで食べたかき揚げそばの中で、後にも先にも、一番大きなかき揚げの乗った、かき揚げそばが着丼。当時、たぶん寒い季節だったんでしょう。アツアツのおかげでかなり暖まった記憶もあります。
最初はおつゆからいただきたい。というのが私の食べ方ですが、かき揚げがドーンとかまえていて、どんぶりもアツアツですし、おつゆをすするどころではありませんでした。まずはかき揚げを食べ進めないと、お蕎麦にもたどり着けない状態です。
かき揚げ上部では、カリッとしたかき揚げを楽しみつつ、中はふんわりと揚がっているので、かき揚げはどんどんおつゆとなじんでいきます。玉ねぎのシャキシャキした歯ごたえを楽しみながら、おつゆとかき揚げとおそばの一体感を味わいます。おそばがなくなる最後まで、かき揚げを楽しむことができます。夢中で、食べ進めてしまいます。
食べ終わるころにはおなかいっぱい。通常の立ち食いそばは、おなかがすいている時ならちょっと物足りないかなぁくらいの量で、お蕎麦を大盛にしたり、てんぷらやいなり寿司を追加したり、なんなら小どんぶりを追加しちゃったりするものですが、ここのかき揚げそばはその心配は無用。
この一杯で十分満足できる量です。生たまご(別料金)を追加して頼んでいた時期もあったのですが、なにせかき揚げ殿の存在が大きく笑、生たまごと、うまい具合に相容れず、私には上手に食べることがむずかしく、直近ではたまごの追加はしていないのですが、やっぱり、たまごのまろやかさが加わると別のおいしさがありますよね。ということで、たまごの追加もおススメです。
今回は、土曜日の10時過ぎ、ほぼ開店と同時の入店ということで、並ばずに入ることができましたが、先日、土曜日の正午過ぎに行った時は5人くらい並んでおられましたので、平日のお昼時はもっと混んでいることと思います。
用事がないと降りる駅ではないかもしれませんが、新宿駅から歩くこともできる距離ですし、なによりもわざわざ行く価値のあるお店です。かき揚げ蕎麦好きの方、立ち食いそば好きの方、かき揚げ好きの方、ぜひ一度行ってみてください。